「この本を読み終えたら風邪が治るわ」

お見舞いに渡された分厚い本を読み終えたら、本当に風邪が治っていたーー。
昔どなたかのエッセイで読んだエピソード。

今みたいに風邪で寝込んだときに必ず思い出します。
風邪を治すには安静が一番、と。

「俺と会えない間この本を読んでて。で、あとで感想聞かせて」

浮気性の人が遊び歩く間、本命の恋人に分厚い本を渡した、というのも聞いたことがあります。
本命に「寂しい」「どうして」など余計なことを考える隙を与えないために。

熱のせいかそんなことまで思い出しました。

分厚い本じゃなくて、映像や動画でも良くない?
と、ぼんやり考えてみたのですが。

紙の本にはページをめくるという動作の他に、感触や紙の音、匂いがあって、五感のうち四つを使うんですよね。
だから心から余計な思いを閉め出す力も、より大きいんじゃないかと。
じっとしてらんねー、とか、あいつ今何してんの、とか。

いちばん五感を使うといえば食だけど、胃袋には限界がありますからね。
ここはやっぱり本かもしれません。

で、私は床の中で自分の原稿(修正中)を読んでいます。本読みたい。

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12/3 中間が丸々抜けていたので修正しました
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写真はミカンの自販機
縦長の動画しか撮ってなくて、そこからスクショしたので画質はごめんなさい