超お嬢様学校・白蘭女子学院中学校に舞台を移した前作 * に、思いがけず、お嬢様学校出身者からも感想メールをいただきました。
「私の中学校時代もまさに、サバイバルでした」
彼女の出身校は、エルメスのスカーフをお弁当包みにしている生徒がいるという噂のお嬢様学校。
そして、彼女は「カトレア」。公立小学校出身の外部生。
年齢は二十代後半、華奢で可愛らしい方ですが、仕事先で初めてお会いしたとき、落ちついてるなあ……、と感心しました。
きりっとした立ち振る舞いや、冷静な受け答えのせいだけでなく。
何でしょう、オーラと言いますか。動じない、腰が据わっている感じがして。
取材をお願いし、中学校時代のエピソードを聞かせてもらうこと二時間。
その落ち着きの理由が分かった気がしました。
「カトレア」の4人は、彼女を四つに分けて作ったキャラクター。
四人の抱える悩み苦しみを、彼女がは一人で経験したのです。
まさにサバイバル。
書きながら、中学校時代の彼女の辛さを思って胸が痛みました。
上手く書けたかな……とドキドキしつつ、完成した5巻を彼女に送ったところ、
「作品に活かしていただいて、サバイバル時代のことも経験して良かったと思えます」
「お焚き上げされたよう」
と言ってもらえて一安心。
初めての、「苦悩」の取材を通じて、
取材する側の責任というものを、学んだ気がしました。
シリーズ第5作「給食のおにいさん 浪人」 にはもちろん、苦悩以外のエピソードもたくさん。
同級生の豪邸の中だけで映画が撮れる、
(バー、ジム、パーティールーム、広大な庭など何でもある)
というエピソード、使いたかったです!
*シリーズ第4作「給食のおにいさん 受験」